やっぱり面白い!クロップ監督(リバプール)の戦術の特徴や、選手時代のポジション・経歴まとめ
2017/09/12
現在リバプールの監督を務めるユルゲン・クロップ。
ドルトムント時代は香川真司の監督でもあったことで有名になったけど、リバプールでもまた同じように見ていて面白い、魅力的なサッカーを展開しています。
個人的に、「もしサッカー選手だったらこの監督のもとでプレーしたいランキング」の上位に入る監督です。
他はシメオネ、グアルディオラあたり。全員厳しいとは思うけど、プレーしていてかなり勉強になって楽しそう。
特にクロップの場合は、威厳のあるシメオネやグアルディオラと違って、良いおっちゃん感があって見た目からもいかにも親しみやすさがありますよね。実際はめっちゃ怖いときもあるんだろうけど。
ここでは、クロップ監督の現役選手時代の経歴や、監督としての戦術の特徴などについてまとめてみました。
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選手時代は主に2部リーグでプレー
1967年ドイツ生まれのクロップは、現役時代はブンデスのマインツなど複数クラブに所属。
選手としては、特別目立つ能力があったわけではなく、キャリアのほとんどを2部リーグでプレー。
ポジションは、もともとはフォワードの選手だったものの、キャリアの途中からはサイドバックにコンバートしてプレーしていたようです。
ただ、当時から強いリーダーシップを持っていたようで、現役最後のクラブとなったマインツでは、引退後すぐに監督を任されることに。
そして、そのマインツを数年で1部昇格に導くと、その実績を評価されドルトムントの監督に就任することになりました。
以降は、若くポテンシャルの大きい選手を発掘し、走れる魅力的なチームを作りブンデス連覇も達成。
ドルトムントの最後の年はなぜか異常な低迷をしてしまったけど、いまのリバプールを見ているとやっぱり相当能力のある監督だということが分かります。
戦術の最大の特徴「ゲーゲンプレッシング」
クロップ監督の代名詞ともなっているのが「ゲーゲンプレッシング」という戦術。
これは、相手ボールになったときに引いて守備陣形をしっかり立て直すのではなく、即座に前線から攻撃的な激しいハイプレスを行い、ボールをすぐに奪い返しにかかるというもの。
攻守の速い切り替えを90分間続ける、全員に走力が要求される戦術です。
これはバルセロナの守備とも近いものだけど、クロップのほうがより攻撃的というか、捨て身ぐらいの思いきりを感じるプレッシングです。
それも、ただやみくもに相手とボールを追うというのではなく、これは実際選手じゃないと詳しいところは分からないと思うけど、相手や味方のポジショニングなどによってルールを徹底した緻密なプレスになっているようです。
意図的なパスミスからチャンスを作る
これは、「サッカーはミスが9割 (サッカー小僧新書EX001)」に詳しく書かれていたけど、クロップの戦術の中には、チャンスを作り出すために狙ってわざと相手にボールを渡すこともあるようです。
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味方につなぐのではなく、プレスで奪いやすい位置にあえてボールを送り、最初から相手ボールになることを分かって、ボールが出た瞬間に猛烈プレスにいく。
マイボールにしたはずの相手選手はあっという間にまたボールを奪われ、逆に大ピンチになってしまうというパターンです。
つまり、自分たちで完璧に崩すのではなく、意図的に相手のミスを誘発させるようなプレー。奪い返すことを前提にしたパスミスという感じです。
これは、全員に走力があるチームだからできることかもしれないけど、特に多くのチームが自分たちのボールを大事にする傾向のある現代サッカーでは、なかなか無い発想じゃないでしょうか。ある意味ポゼッション放棄ともいえる、グアルディオラとは対極にある考え方かも。
ミスがミスではなく一気にチャンスにすることもできるという、積極的にミスをするような攻撃的な考え方だと思います。(もちろん守備陣のミスの場合は致命的なものになることもあるけど)
ドルトムントやリバプールの選手が、かなりイキイキとプレーしているように見えるのは、このミスを恐れない雰囲気があるのもひとつの要因かもしれません。
ボールを奪ったらとにかく速く攻める
そんなプレスによってボールを奪ったら、徹底されているのはとにかく速い攻撃。
早く前線の選手にボールを送り、そこからスペースに選手がどんどん飛び出していき、主にコンビネーションによって素早くシュートまで持ち込む、まさに電光石火のショートカウンターという戦術です。
日本代表のハリルホジッチ監督が「縦に速いサッカー」と言ってるのも、これのことなんじゃないでしょうか。
モチベーションを上げる力
実際のところは選手しか知りえないと思うけど、クロップは選手からの信頼も厚く、モチベーションを上げる力もかなり高いようです。
試合中でも、得点が入ったら選手と同じくらい全力で喜ぶし、いつもジャージだし、やっぱり選手との距離感がかなり近い監督なんじゃないでしょうか。
いかにも、若くて勢いのある選手たちとの相性は良いように見える監督です。
香川が最初に加入したときのドルトムント時代ほど平均年齢が若いチームではないけど、いまのリバプールもそういう傾向はありますよね。
逆に、スター選手が揃うチーム、例えばレアルマドリードの監督とかはあまり向いていないような気がします。
このサッカーの課題としては、基本的に若さを生かした勢い重視のサッカーではあるので、ハマればめちゃくちゃ面白いけど、上手くいかない時はあっさりやられてしまう試合もあるというところでしょうか。
ただ、ドルトムントもいまのリバプールも、終盤に点差を付けられていてもそれをひっくり返して逆転勝ちするような爆発力も持っている、魅力的なチームだと思います。
以上、クロップ監督についてでした。
この先のキャリアも気になるところだけど、いまのところはまだリバプールで長く続けそうな感じですね。
Amazonーユルゲン・クロップ 選手、クラブ、サポーターすべてに愛される名将の哲学
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