黒子からストライカーへ!復活したレアルの万能CFベンゼマの経歴・プレースタイル
2018/10/12
クリスティアーノ・ロナウド退団による影響が懸念されたレアル・マドリードでしたが、2018~2019シーズンは開幕三連勝、3試合で10得点という絶好調の滑り出しでした。
予想に反した好調の要因は、絶好調のベイルと昨シーズンリーグ5得点と不調だったベンゼマの復活。
BBCではサポート役に回ることが多かったベンゼマですが、ロナウドの退団によって自身がストライカーとして覚醒した感もあります。
今シーズン早くも2試合連続2ゴールを達成するなど、ロナウドの穴を感じさせない活躍を見せています。これはベンゼマに限らずですが、ロナウドに遠慮していた部分があったのかも?
プロフィール
本名:カリム・ムスタファ・ベンゼマ
国籍:フランス
生年月日:1987年12月19日
身長:187㎝
体重:79㎏
利き足:右足
経歴・所属クラブ
フランスで圧倒的な得点力を発揮
フランスのSCブロンのジュニアチームに所属していたベンゼマは、リヨンのジュニアチームとの試合で2ゴールの大活躍。
この試合を契機にリヨンに引き抜かれ、U16ではシーズン38ゴール、U18でも14試合に出場して12ゴールを挙げるなど圧倒的な得点力でチームをけん引しました。
2005年にはリヨンのセカンドチームでプロデビュー。メスを相手に後半からの後退出場ながらデビュー戦でアシストを記録しました。
すぐにリヨンのトップチームと契約し、翌年1月にはアジャクシオ戦でプロ初ゴール。2006~2007シーズンは早くもクラブ主力としてレギュラーに定着し、リーグ6連覇に貢献しました。
翌年は更に才能が爆発し、リーグでは20点を決めて得点王に。
リーグ7連覇の立役者となった他、CLでも7試合で4ゴールを決め、チームをベスト16に導きました。
翌2008~2009シーズン、チームは3位フィニッシュもやはりベンゼマはリーグ2位の17ゴール。CLでも8試合で5ゴールを挙げるなど圧巻のパフォーマンスを見せました。
レアルマドリードで控えから主力へ
リヨンでの圧倒的な活躍に、バルセロナ、ミラン、インテル、マンチェスターUなど欧州ビッグクラブが関心を寄せる中、2009年夏の移籍市場でレアル・マドリードへの加入が決定しました。
加入当初はなかなかリーグに適応できず、当時レアルで得点を量産していたイグアインの控えに。27試合で9ゴールと、リヨン時代からするとかなり物足りない結果に終わりました。
翌年の2010~2011シーズン前はファンに対して「最高のベンゼマを披露すると約束する。」と語りながら、序盤は寝坊や練習時の怠慢をモウリーニョ監督に指摘されるなど苦しいスタートダッシュになりました。
リーグでは前半は無得点が続くも終盤は復調し、得点を量産しました。
2012~2013シーズンはアーセナルやユベントスといった強豪クラブが関心を示す中レアルに残留。
昨シーズン終盤に続き絶好調で臨んだこのシーズンは主力としてリーガで自己最多となる20ゴールを記録。CLやカップを含めると34ゴール15アシストと爆発し、CL準決勝進出やリーガ制覇に貢献しました。
2013年にレアルに来たベイル、そして絶対的エースのロナウドと共に形成する3トップはBBCと呼ばれ、ロナウドがクラブを去る2018年まで圧倒的な破壊力を誇り、数々のタイトル獲得の原動力に。
ジダン体制でレアルは前人未踏のCL3連覇を達成しました。
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ただ、2017~2018シーズン、ベンゼマはこれまでにないレベルの不調で、シーズン5得点にとどまりました。
ベンゼマらしい、味方を活かすプレーが多かったとはいえ、FWとしては物足りない印象のあったシーズンでした。
ロナウドが去り、得点力不足が懸念された2018~2019シーズンでしたが、開幕戦から2―0、4-1、4-1と大量得点での好スタートダッシュに成功したレアル。
特に今まで黒子になっていたベンゼマが、2試合連続で2ゴールを決めるなど、ストライカーとして覚醒しつつあります。
プレースタイル
センターフォワードが主戦場ですがウイングでもプレー可能。タイプ的にはやろうと思えばトップ下など2列目でもプレーできるでしょう。
オールマイティな攻撃スキルをもつ9.5番
ベンゼマの凄いところは、本来得点力のあるセンターフォワードでありながら、トップ下のようにゲームメイクしたり、サイドアタッカーのようにドリブルで駆け上がったりとマルチな攻撃スキルを持っているところ。
視野が広く、決定機を演出するプレーも得意なことから「9.5番の選手」「最前線の司令塔」と呼ばれることも。
中盤の選手顔負けのパス精度でクロスを上げたり、仲間と細かいショートパスで相手を崩していくこともできます。
マルセロやロナウドとワンツーで打開するシーンも多いです。
足元のテクニックやボールコントロールも非常に巧みで自らDFをかわしてシュートまでもっていくこともできる選手です。
ベンゼマのオールマイティな攻撃センスは名将たちからも高評価。ベンゲルには「知性を感じる動き。連動して違いをつくれる。」、ファーガソンには「ジダンを思わせる。」、アンチェロッティには「全てを兼ね備えた選手」と絶賛されています。
フランスで得点王を獲得していたように、本来ストライカーとしての能力も高く、シュート精度、ゴールへの嗅覚も一級品です。
スペースを作る能力
センターフォワードにはある程度「自分が決めてやる!」というエゴが必要だとよく言われますが、レアルに関して言えばそうとも言い切れません。
ベイル、ロナウドと我が強く圧倒的な個人能力を持つアタッカーがいたレアルでは、ベンゼマのような黒子役ができるセンターフォワードの存在が重要でした。
ベンゼマはエゴが少なく(ピッチ上では)、周りの選手を活かすことに長けた選手。特に味方の為にスペースをつくるのが非常にうまいです。
マークを引き付けてサイドに流れることで、ベイルやロナウドがシュートを打つためのスペースをあけたり、最前線で耐えず裏抜けを狙って細かく動き続けるため、相手センターバックが迂闊にラインを上げることができず、レアルは中盤を大きく使うことができます。
ベイルやロナウドの得点力はもちろん、「世界最高の中盤」と評されるレアルのMFによる高度なパス回しは、ベンゼマの献身性があってこそと言っても過言ではないでしょう。
素行に問題!?フランス代表からは永久追放状態
これほどにクオリティの高い選手ながらベンゼマは現在フランス代表から永久追放されている状態にあります。
というのもプライベートでの素行に問題があるとのこと。あんまりそんなタイプに見えないけど、何度も警察のお世話にもなっています。
年齢的にもこれからの代表復帰はまずないでしょう。これほどの選手を代表でみることができないのは非常に残念です。タイプ的にはグリーズマンやムバッペらとの相性もかなり良さそうに感じます。
その分、レアルではロナウドに代わる得点源としてさらに活躍してほしいですね。
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