PKを蹴る順番を交互に変更!新方式「ABBA(アバ)方式」で先行有利が解消される?
サッカーでは、大会にもよりますが90分+延長戦でも決着がつかなかった場合は、PK戦で勝負を決めることになります。
2017年になってから、このPK戦で新しく導入されているのが「ABBA方式」と呼ばれるやり方。
簡単にいうと、これまでは最初に先行・後攻を決めたら、両チームの選手が順番通りに蹴っていたけど、「ABBA(アバ)方式」では、先行・後攻が交互に変わっていくことになります。
「ABBA方式」は、PKを蹴る順番を交互に
これまでの従来の方式では、Aチームが先行、Bチームが後攻と決まったら、
キッカーの順番は当然、
A→B→A→B→A→B→A→B…と進んでいきます。
それが新方式では、
A→B→B→A→A→B→B→A…と、先行・後攻が交互に入れ替わっていくことに。
このA→B→B→Aの並びをとって、通称「ABBA方式」と呼ばれています。
同じチームのキッカーが2本連続蹴るというのは、これまでのPKになれていると、ちょっとした違和感があるかもしれません。
変更の理由は、従来のPK戦が先行有利だったため
これまで、PK戦では基本的に先行のチームが有利といわれてきました。
実際に、データとしては先行チームが6割以上の勝率があるようです。
先行が有利な理由は、先行チームが最初に決めるとその後、後攻のチームは毎回「決めなければいけない」というプレッシャーにさらされるという、精神的なものが大きいといわれています。
その理由からか、特にプレッシャーが大きいであろうW杯などの大会では、さらに先行の勝率が高くなる傾向に。
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この先行有利の状況を改善し、公平な状態にしたいと導入されたのが、この「ABBA方式」です。
「ABBA方式」で先行有利は解消される?
実際、これで「PK戦の先行有利」は改善されていくんでしょうか。
実際に「ABBA方式」でのPK戦が行われた試合の結果を見てみると、まず、2017年に行われたU-20W杯で、この「ABBA方式」を採用。
その中で、PK決着となった試合は3試合。
その結果を見ると、先攻チームの1勝2敗です。
さらに、2017年8月に開催されたプレミアリーグのコミュニティーシールド、アーセナル対チェルシーでも「ABBA方式」が採用され、結果は後攻だったアーセナルが勝利。
また、10月に行われたイングランドのカップ戦、マンチェスターシティ対ウォルバーハンプトンも、マンチェスターシティが後攻で勝利。
たった5試合だけではまだまだ判断はつかないけど、これらの結果だけで観れば、先行チームの1勝4敗と、先行有利ではなくなっていますね。というか、この5試合だけでいえば後攻有利に傾いている状態。
ただ、この新方式では、2本連続で蹴る場合に、1本目の選手が失敗したとき次に蹴る選手も連続して失敗する確率が高い、などの傾向も見られるようです。
やっぱり2本連続では外せないというプレッシャーがあったり、負の連鎖が起きやすいなどの理由があるのかもしれません。
(これもまだ例自体少ないので偶然かもしれませんが)
なので、個人的にはどちらにしても良いところ・悪いところがあり、あまり大きくは変わらないんじゃないかという気もします。
ただ、「ABBA方式」でいえば、特に連続して蹴るときの2本目を担当する選手は重要になるといえるかもしれません。プレッシャーに強い選手を置くべきというか。
まだ導入されて間もない新方式なので、今後しばらくすればまた分かりやすいデータが出てくるかもしれませんね。
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